開発の不思議さと、楽しさ

ア・バンブー株式会社の竹内です。
 

開発をしていると不思議な事が起きます。

例えば置くピカの構造で一番初めに特許をとった物は、最初は下記の様に構造が複雑で組立部品数が多く結局量産化できませんでした。

それを幾度となく考え、一つの山を超えた時、ふとまた新しい山があらわれ、それを繰り返すうちに最後は、取得した特許を自分で潰してしまうような簡単構造が頭に浮かびます。

その都度、『なんで最初からこの構造が浮かばなかったのか？』と思うのです。

しかし、弁理士の先生が言っておられました。

開発をしている人は、皆さん同じ事を言うそうです。（苦笑）

更に驚く事は、それはどんどんシンプルな構造になり、最後は『もうこれ以上のシンプル化は無理』となっていくことです。
すなわちSimple is Bestの世界に入ります。

「置くだけ～シリーズ」は、原理も構造もシンプルを目指した製品です。

誰でも取付、使用ができ故障も少なく堅牢な製品です。

そんな素晴らしい製品だと自負しているのですが、
ただ一つだけガックリする事があります。

それは、他の人がそれを見た時、『何だ～誰でも作れそう』の声が上がる事です。

私は、その度に心の中で、『形は真似られても、そこに到達するまでのノウハウは盗めない。それこそが次の開発への大きな力になる！』と言い聞かせています。

今では、単なる容器の中に超シンプル構造を発見すると、『ここまで来るのにどれだけ開発時間を費やしたの？』と考える様になりました。（笑）